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* 道具・力学:番外編2 銃、鉄砲(13C~)

Q番外2: 鉄砲を発明した国は?

 鉄砲の発明の前に火薬の発明があったはずである。火薬は800年あたりに中国で発明、もしくは偶然発見されたようだ。硝石・硫黄・木炭を配合すれば発火、爆発するとの記述が文書に残っている。いわゆる黒色火薬の発明であるが、まだ配合具合が不適切だった。尚、この技術は中国では「花火」に展開されてゆく。そして火薬技術は、中国からモンゴルに渡るのである。これはチンギス・ハーンが中国を征服したためであり、モンゴルはこの技術を基に原始的な小銃を発明した。1241年にヨーロッパに進出したモンゴル軍はリーグコックの戦いで、この小銃を使い圧勝したのだが、鉄砲技術をヨーロッパに伝えることにもなった。又、中国からアラビアを通り、ヨーロッパに火薬文化が伝わった別ルートもあったようだ。火薬技術はヨーロッパで改良が進み、適切な配合比率が確立され、1270年ごろ黒色火薬が完成する。

 さて、火薬から鉄砲に至った過程であるが、これは偶然の要素が強い。当時「火薬」というのは、不老長寿の薬という位置づけでもあった。もともと中国では不老長寿を目指して「研究」された副産物なのである。1313年頃ドイツ人僧侶であったシュワルツは病人用の薬として乳鉢に入れた硫黄・硝石・木炭を混合させ石の蓋をしておいた、すると突然爆発が起こり石の蓋が物凄い勢いで飛びだし、建物の屋根を破壊したのである。これにヒントを得て砲弾を考えついた、という話が残っている。伝え話には作り話も多いが、ありそうな話であり、このような偶然が発明のきっかけになることは珍しくない。ところで銃の発明は先にも述べたように、これより先にモンゴルで行われている。チンギス・ハーンの時代モンゴルは世界へ進出した。この時に銃が発明され、征服に大きな効果を出したようだ。1274年の日本への蒙古襲来(元寇)の時も、蒙古軍は鉄砲や大砲を使い、日本の鎌倉時代の武士を軽く破ったという記録がある。

 モンゴル帝国の世界進出により、鉄砲は世界中に知られるようになった。特にヨーロッパではこの武器の改良が大きく進んだ。1300年代には原始的な火薬弾は金属製の砲筒を持ち銃口から弾丸を込めて根元で火種をつける銃に進化する。さらに1400年代に入ると発射用とは別に点火用の火縄を持つ、いわゆる火縄銃が発明される。さらに点火をスナッピング式で簡単にできるようにし、引き金を引くことですぐ発砲できるようにするなど、その進化は著しい。そしてこれらが植民地政策と合致しながら、進んだ武器技術を持たない民族を次から次へと短期間に滅ぼしていったのである。

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